足立区で、玄関まわりの木の柱、ウッドデッキ、破風板、濡れ縁、木製の門扉——こうした木の部分について「そろそろ傷んできた」とご相談をいただきます。
木部には、他の部位と決定的に違う点があります。鉄はサビても削れば直せますし、サイディングは反っても張り替えられます。しかし木は、腐ってしまうと元に戻せません。塗装で守れるのは、腐る前の木だけです。
ですので木部については、「傷んだから塗る」ではなく「塗れるうちに塗る」という順番でお考えいただくのが、結果として一番費用がかからない方法になります。
木が傷むまでの道すじ
木部の塗膜は、外壁よりも早く傷みます。木は湿気を吸って膨らみ、乾いて縮むという動きを繰り返すため、その上にのった塗膜が引っ張られて割れやすいのです。
| 木の状態 |
見え方 |
この時点でできること |
| 塗膜が生きている |
色がのっていて、水をかけると弾く |
そのまま。次の塗り替えを計画する時期です |
| 塗膜が薄くなった |
色が褪せ、木目が透けて見える |
洗って乾かし、塗り重ねれば十分もちます |
| 塗膜が切れた |
木の地肌が出て、灰色っぽくなっている |
研磨してから塗り直します。まだ間に合います |
| 木が水を含んでいる |
黒ずみ、雨のあと長く濡れたまま |
乾かす期間が必要です。塗る前に判断が要ります |
| 木が腐り始めた |
押すと沈む、爪が刺さる、繊維がほぐれる |
塗装では戻りません。その部分の交換になります |
この表で言えば、三段目までなら塗装で守れます。四段目からは判断が要り、五段目は交換です。
指で押せば分かります
電話で相談する 0120-162-716
木部の判断は、道具を使わずにできます。
- 爪を立ててみる/健全な木は爪が入りません。すっと沈むなら、内部が傷んでいます。
- 指の腹で押す/柔らかく感じる、へこんだまま戻らない場合は腐朽が進んでいます。
- 雨のあとを見る/周りが乾いても、そこだけ長く濡れているなら水を含んでいます。
- 下の端を見る/木は下端から傷みます。柱や板の一番下、地面や床に接している部分を確認してください。
- 色を見る/灰色は紫外線による表面の変化で、まだ大丈夫なことが多いです。黒ずみは水分と菌で、注意が要ります。
木部を塗るときの、外壁とは違う事情
外壁の塗装では、下地を整えて塗料をのせれば仕上がります。木部はそうはいきません。
第一に、乾いていなければ塗れません。水を含んだ木に塗料をのせると、水分が閉じ込められて内側から腐ります。雨の直後や梅雨時は、乾燥を待つ日数が必要になります。
第二に、木部は塗り替えの周期が短くなります。外壁と同じ塗料・同じ周期で考えると、木部だけ先に傷みます。外壁の塗り替え時に一緒に塗っても、次の塗り替えまでのあいだに木部だけもう一度手を入れる必要が出てくることがあります。
第三に、仕上げの種類で持ちが変わります。木目を活かす仕上げと、塗りつぶす仕上げでは、防水の力も見た目の変化の仕方も違います。どちらが良いというより、どちらを選ぶかで次の手入れの間隔が変わるとお考えください。
※ 腐った部分を塗料で埋めることはできません。柔らかくなった木に厚く塗って表面を整えても、中の腐朽は進み続けます。見た目が直ったように見えるぶん、気づくのが遅れます。押して沈む部分は、交換してから塗るのが順番です。
足立区で木部が傷みやすい場所
足立区は敷地に余裕の少ないお住まいが多く、隣家との間や北側にある木部は日が当たらず、乾きにくい傾向があります。同じ建物でも、南側のウッドデッキは色が褪せる程度なのに、北側の柱の下端だけ黒ずんでいる、ということが起こります。
また、地面に近い木部は、雨の跳ね返りを受け続けます。玄関ポーチの柱、門扉、濡れ縁の脚——地面から30センチほどの高さが、最も傷みやすい範囲です。確認されるなら、まずこの高さからご覧ください。
塗り替えとあわせるときの制度
足場が立つ前に、申請を終わらせておく
木部の塗装そのものは、外壁の補助制度の中心ではありません。足立区には近赤外線領域における日射反射率が50%以上の遮熱塗料で屋根や外壁を塗り替える場合の補助制度があり、対象になり得ます。木部は付帯部として、外壁の塗り替えと同じ工事の中で扱われるのが一般的です。
- 足場をかけた時点で「着工」と判断されます。
- 申請は着工予定日の5開庁日前までに必要です。
- 先着順で、予算に達した時点で終了します。
- 対象は戸建てで、区内業者による施工であることなどの条件があります。
木部がどこまで対象に含まれるかを含め、最終的な判断は区が行います。着工前に必ず区の窓口と最新の要綱でご確認ください。当社は舎人に足立店があり、区内業者の要件については対応できます。
お見積りで確認していただきたい点
| 見るところ |
確認したい内容 |
| 交換する木部があるか、あるとしてどこか |
腐っている部分を塗装で済ませようとしていないかが分かります |
| 木部の下地処理の方法(研磨の有無) |
古い塗膜を落とさずに重ねると、早く剥がれます |
| 木目を活かす仕上げか、塗りつぶしか |
次の手入れの間隔が変わります |
| 乾燥のための日数が工程に入っているか |
湿ったまま塗ると内側から傷みます |
| 木部だけ次回いつ手を入れる想定か |
外壁と周期が違うことを説明しているかが分かります |
お問い合わせでよくうかがう点
Q. 木が灰色になっていますが、もう手遅れですか?
A. 灰色は紫外線によって表面が変化したもので、内部が健全であれば研磨してから塗り直すことができます。押して沈まない、爪が刺さらないのであれば、まだ塗れる状態です。
Q. 腐っている部分だけ交換できますか?
A. 部材によっては部分的な交換ができます。ただし柱など構造に関わる部分は、範囲の判断が必要になりますので、現地で確認したうえでお伝えします。
Q. 木部は外壁と同じタイミングで塗ればよいですか?
A. 同じ工事でまとめて塗ることはできますが、木部のほうが塗膜の傷みが早いため、外壁の次の塗り替えを待たずに木部だけ手を入れたほうがよい場合があります。
Q. 雨のあとでも塗装できますか?
A. 木が水を含んだ状態では塗れません。水分を閉じ込めると内側から腐る原因になりますので、乾燥を待つ日数を工程に入れます。
Q. 木部の塗装は、足立区の補助金の対象になりますか?
A. 木部単独ではなく、日射反射率が一定以上の遮熱塗料を使った屋根や外壁の塗り替えが対象になり得ます。木部がどこまで含まれるかを含め、判断は区が行いますので、着工前に区の窓口と最新の要綱でご確認ください。
雨樋・軒天・破風・鉄部など木部以外の付帯部については足立区の付帯部の塗装に、塗料の選び方は足立区の外壁塗装の塗料の選び方にまとめています。全体の進め方は足立区の外壁塗装おすすめ会社選びをご覧ください。