外壁塗装の基材がアルミニウムの時のポイント
アルミニウムは、鋼材と比較して比重が1/3のため軽量で加工性が良く、表面に安定性のある酸化物の塗膜が作られているので耐食性が高い材料と言えるでしょう。
材料として強度が非常に高いわけではありませんが、豊富な断面形状の押出成形が可能で軽量の材料の割には強度があるので、様々な付帯部材やサイディング材としても使われてきています。
使われている箇所としては、車庫の構造材や開口部のサッシや出窓、水切りなどの付帯部やバルコニーの手すりなどにも使われています。
外壁塗装は、いろいろな材料の塗装をすることになり、一般的なサイディングやモルタル外壁以外にもアルミニウムの時もあります。基本的にアルミニウムは耐食性が高く、最近ではブロンズやブラックなどに着色塗装して耐候性も高めているため塗替え塗装をする機会は多くありません。
しかし、アルミニウムはアルカリ性に弱く塩酸や硫酸などには浸食されてしまうため、海岸から近い塩害地域や二酸化硫黄濃度が高い工業地域の場合は孔食が発生する場合があります。
また、アルミニウムは表面強度が強い材料ではないので、コンクリートなどとの接触などにより傷が付いてしまった箇所は腐食が進みやすくなってしまいます。このような腐食や退職などの劣化状態になっている場合は、アルカリ性の塗料で塗り替えを行うことになります。
アルミニウムは塗料の付着性がよくないので、対処法として、「サンドブラスト」「サンドペーパー研磨」「シンナーで脱脂」により目粗して塗装することで塗料の付着性を高めます。
一般的な塗装工事の場合は、適切なプライマーを使うことで脱脂だけでの塗装も施工可能ですが、サンドペーパーで目粗して付着性を高めることで対候性や耐久性を高めることができます。