錆びおとし(ケレン)方法
家屋、ビル、マンション、工場の外壁塗装に欠かせないのが付帯部ですが、その部位には鉄が多く使われいます。そしてその多くは錆が生じていることが殆どです。ここではそんな鉄部の錆びおとし(ケレン)の方法についてご紹介したいと思います。
(1)ブラスト法
高圧の圧搾空気で研磨材を被加工面に噴射する方法です。黒皮や赤さびはもちろんのこと、古塗膜も完全にはく離でき、物理的方法の内では最も優れている方法です。ブラスト法にも様々な方法があり、多くの場合は工場の設備として設置されているものですが、このうち海砂、川砂、けい石、カーボランダム、アランダム、エメリーなどの研磨材を噴射するサンドブラストは移動ができるため、大型構造物にも利用する事ができます。
(2)火炎清掃法
フレームクリーニングと呼ばれ、酸素とアセチレン、または酸素と水素などを用いたバナーで被加工面の火炎をあてて、黒皮などを除く方法で建築塗装では殆ど使わない方法です。
(3)電動工具を用いる方法
この方法はチューブクリーナー、ポータブルサンダなどの電動工具を使用す方法で、プラスト法よりは処理効果がおちるが、スクレ―パーによる工法よりは、はるかに作業効率、処理効果は大きい、しかし細かなところなどには不向きで、広い面積での活用が有効です。
(4)人力による手作業の方法
スクレーパー、ワイヤーブラシ、など用いる一般的な方法で、簡易ではあるが処理効果は確実性に乏しく、非能率的です。しかし、現在の建築塗装では、もっとも利用されている工法です。
(5)さび落としの科学的方法
化学的工法の場合は工場設備のもとで行われ、錆びお年のみで終わることは少ない、さらに化学皮膜を構成して、完全な塗装下地としての素地調整が施されるのが常識です。