日本における外壁塗装の歴史について
塗装に関してお話をすると、遺跡などから漆塗りの土器などの工芸品が縄文時代から有ったようです。
建物の塗装に話をうつすと、外壁は古くから「草壁」や「板壁」や「土壁」で出来ていて、塗装をすると言うことはあまりなかったようです。
たとえば、城郭の城壁は文献によると、竹を編んだ竹小舞に切り藁を混ぜた土を練りつけて、1~2年かけてじっくりと乾かした荒壁(土壁)に白つちを上塗りした白壁つくりであり、「左官」としての仕事であったようです。
このような土壁が日本家屋でも主流であったようですが、非常に工期がかかるためモルタル塗りの壁やパネル貼りの壁に変わってきたようです。
塗装技術としての最初は、明治維新と共に西洋文化が伝来し、「日米和親条約」が締結された建物を塗装したのが日本最初の塗装建物といわれてるようです。
その後、茂木春太、重次郎兄弟が明治14年に光明社という会社を立ち上げ、塗料の国産化が始まりましたこの光明社が現在の「日本ペイント株式会社」です。
当初の塗料は、乾性油や天然樹脂をベースにしていて乾燥に時間がかかり耐候性もよくなかったといわれていますが、合成樹脂技術が開発され、昭和になってフタル酸樹脂塗料等が開発され改良されていきました。
さらに戦後にはエポキシ樹脂や塩化ビニル樹脂塗料が実用化され塗料の性能は飛躍的に向上しました。
塗料の発展の歴史は、昭和20年代「合成樹脂エマルジョン技術」30年代「樹脂リシン」40年代「吹き付けタイル」50年代「弾性タイル」と進歩し現在では「高耐久性タイル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」に発展しています。
低汚染対応や防カビ対応、遮熱・断熱塗料など、進化は今も止まりません。