外壁塗装で使われる塗料の硬化について2
前日話しました、1液型の「分散」状態、これをさらに応用して作成されたのが「エマルジョン型塗料」です。溶媒の中に固形物が分散していて、塗装すると水分が蒸発して樹脂分が融着して膜をつくります。
エマルジョン塗料は、モノマー・乳化剤・水・重合触媒を混合して加熱し乳化重合させたポリマーと、可塑剤を混合したものに、浸潤剤や分散剤などの添加剤を加えて前練りした顔料ペーストを加えて作られます。
水を溶媒としている塗料なので、環境にやすしく、塗装工具類の掃除も簡単です。
耐候性が低い為、主に現在は内部の塗装に使われることが多いです。
外壁塗装に使われるものは、これを応用し硬質モノマーを使った「有光沢合成樹脂エマルジョン」があります。汚れが少なく、耐水、耐アルカリ性に優れていて仕上げ材として重宝しています。
溶剤は塗装に欠かせない化学品ですが、強い溶剤は下地を傷めてしまう可能性が有り、また引火や爆発・中毒などの可能性も出てきます。
外壁塗装には、このようなエマルジョン塗料や弱溶剤や水性の塗料が環境保護の観点からも支流になって来ています。