塗料乾燥の方法の重合乾燥
重合乾燥は乾燥・硬化を、主に塗料中の溶剤が蒸発する物理的変化とその後重合反応による化学変化を生じさせて硬化していく。この場合の科学変化を起こさせる方法は大きく分けて2種類あります。熱を加える事によって起こさせる焼き付け乾燥と硬化剤など化学物質を使用時に混合し起こさせる2液反応硬化形であり、現場施工を中心とする建築塗装の場合、常温で化学変化を生じる2液反応形が重要であり、この重合乾燥が中心です。
2液反応硬化形の塗料では熱硬化性樹脂の代表であるエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂を展色材とした塗料を上げる事ができ、これらの塗料は一般に基剤と硬化剤の2液形として構成され、いずれも比較的低分子の合成樹脂で、塗装する段階にこれらの所定の比率で混合する事によって化学反応が起こり、橋架け反応によってえられる硬化塗膜は、硬化前は低分子であっても橋架け反応によるち密な巨大分子になるため、耐薬品性、各種物理性能等すぐれた塗膜を形成します。
また、この乾燥は、ぜい弱で、吸収力の強い下地に対して硬化前は低分子であり、低粘度であるためよく素地に浸透しそのご硬化すため、ぜい弱部分を補強し、吸収性を抑える効果を発揮します。
これらの機構は、乾燥・硬化からみた材料の選択、施工上の管理点などについて次の事柄がいえる。
基剤と硬化剤の割合が、化学反応に基ずく反応基により計算上で成り立っており、この比率の幅は比較的に狭いために混合比には注意が必要です。
基剤と混合材を入れた時点より、硬化反応が進行しており、硬化剤の種類によって、同一種類の基剤でも可使時間の長いものから非常に短時間のものまであり、使用目的に応じて、硬化剤の種類などを選択すようにしましょう。
可使時間を経過したものでも、一見粘度の上昇もなく、多少あっても薄め液によって、粘土も調整して使用する事は禁止するべきであり、使用した場合には付着不良などの欠陥が発生する危険性があります。
この機構によって硬化した、塗装後はその塗膜の硬度が時間と共に上昇するのが一般的であり、他の乾燥・硬化と異なる点は反応硬化が次々と進行して硬度を上昇していくため、次の高低の塗膜との眉間付着性が低下することがあり、塗装間隔の表示が、時間以上~時間以内となっており、次の工程の塗装を決められた時間内に行うことが必要でこれらの条件の確認の上、工程、施工などの管理をしなければいけません。
基剤と硬化剤の組み合わせによって硬化するこれらの材料は硬化剤の種類によって、これら塗膜性質、硬化条件が様々に変化するため、選択し使用する場合は必ず、硬化剤の種類を確認し、目的とする性能を発揮する否かを知り、選択しなければいけません。
この硬化の機構をもつ塗料は硬化前は一般に比較的低分子の高め、塗料の配合設計上、高不揮発分の組成にすることができ、高膜厚で高性能の塗膜を得れます。