塗料の有害性や危険性
塗料の成分には顔料を除いて、油・樹脂・溶剤などの成分は殆どが引火性または可熱性の物質でできてい
ることは、御存じだろうか。実は溶剤は引火点の低いものが多く使われていて、それらは常に引火しやす
い状態である事を理解しなくてはいけません。しかし専門的な知識、危険性を理解していれば、その処置
の仕方はあります。ここでは、そんな溶剤塗料の有害性や危険性を詳しく解説し、正しい取り扱い方を理
解して頂ければと思います。
【溶剤塗料の有害性】
溶剤は蒸気は空気より重いため、低い方に停滞して溜っていく性質があります。また溶剤塗料には有害な
成分も含まれていて、特に有機溶剤、希釈材は毒性を持ち、取扱い方法を誤ると作業員に様々な障害を与
えかねません。大部分の溶剤、希釈材ならびに蒸気は様々な有害作用を示し、一時的に多量に吸引したり
溶剤が皮膚に触れたりすると急性中毒を起こすことがあり、多くの人が注意する事が出来ているが、低濃
度の蒸気を吸収した場合は見た目には有毒性が解らなかったり、有害物が呼吸や皮膚から体内に入る時は
殆ど傷みもない、また健康障害が明らかになるまで長い時間がかかる、そのため取り扱いが雑になる傾向
がり安易になりやすいので注意が必要だ。
【搬入した材料や保管の危険性】
現場に搬入した塗料や材料は、使いかけや残った塗料の保管の際に漏れた蒸気が溜り、火気があればもち
ろん火花によっても火災の危険性はあります。通常は塗膜成分に含まれている有害成分は塗料が塗られて
から乾燥し硬化すれば有害性が無くなりますが、乾燥硬化するまでは皮膚や眼球に付着すると体に吸収さ
れるので害があります。作業中でなくとも片付けの際など十分注意し、材料を密閉したり皮膚や眼球に付
かなようにしましょう。
近年では溶剤塗料も付帯部などでしか使用し無くなった会社も多いいが、溶剤を使う際はこのような事を
十分理解し、使用には最善の注意が必要である。