塗料の成分である溶剤について
塗料には大きく分けると水性塗料と溶剤塗料とがあります。簡単に解説すると水に溶解できる塗料を水性塗料といい、シンナーで溶解できるものを溶剤塗料といいます。
また水性塗料は溶解できる物質が水だけしかありませんが、溶剤塗料は塗料によってシンナーを使い分けなければいけません。
ここでは、その溶剤塗料について解説します。
塗料の成分の一つである溶剤は塗膜の成分ではありません。あくまでも作業性の効率化に使ったり、乾燥の調整に使用したり、塗料の粘度を調整するもので「うすめ液」とも呼ばれています。
だからといって重要性がないというわけではなく、溶剤は塗膜を形成する成分の達成になくてはならないものなのです。
溶剤塗料は一つの溶剤がすべての合成樹脂を溶解できるもではなく、それぞれの合成樹脂に適合するもの、しないものがあり、溶解力のあるものを真溶剤といい、溶解することを助けるものを助用剤、そして、溶解することは出来ないが、混ぜる事の出来る溶剤を希釈材といい、合成樹脂の種類によって、それぞれ異なった種類の溶剤を使用し適合させなければいけません。
そのため一般にシンナーは、その樹脂塗料の特融のものであって、他の塗料の用いることはできません。
もし、用いてしてしまった場合には溶解不良などが生じたり、色が分離したりもします。
溶剤の蒸発速度はその種類によって異なり、また、外気の温度、湿度によって変化し、あまり蒸発速度が速い物は作業性が悪いばかりか、乾燥の過程において、白化現象が生じる原因にもなります。
塗料が、危険物であり毒性が強い原因は溶剤によるもであり、溶剤の種類の特性をしっかり理解し安全管理をしなければいけません。