塗料に使われる主要素の説明1
塗料を大きく分けて話しますと、「塗膜になる成分」と「塗膜にならない成分」にわかれます。
塗膜になる成分のうちも、顔料とビヒクル(主要素・副要素)に分かれます。
その主要素には、乾性油・天然樹脂・合成樹脂があり、副要素は添加剤ということになります。
乾性油とは、空気に触れると酸化して固まる性質があるオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸を含む植物油のことを言い、この油を使った塗料は「油性塗料」と呼ばれています。
ただ、この塗料は乾燥に時間がかかるため、加熱して乾燥性を改善した「ボイル油」が作られました。油絵を描く時にも使われています。
天然樹脂とは、植物や動物から分泌される物質のことを言います。
植物性のものは、よく皆さんが知っているのは「漆」「ロジン」「ヤニ」など樹木の液から得られる樹脂で、また、「こはく」「コ―バル」のような化石樹脂だったりします。
従来は塗料の主要素は天然樹脂でありましたが、耐久性や耐候性により優れた合成樹脂が生成されて急激に変わって行きました。
特に外壁塗装や屋根塗装のような、雨風・紫外線にさらされる部分の塗料は合成樹脂にかわりました。