外壁塗装によって塗られた塗膜の耐久性について
外壁に塗られた塗膜は、外壁の下地(基材)を被覆して、紫外線や有害なガスの影響を遮断して外壁自体の劣化を防ぐ役割をしています。
ようするに、塗料の塗膜が劣化した段階でメンテナンスしてあげれば、下地(基材)自体の耐久性を伸ばすことが出来るのです。
耐久性のある塗料を使用することが、建物維持管理にとって非常に重要です。
1、汚れの防止
外壁塗装をしようと考える方の多くは、塗膜の劣化というよりは、見た目で建物自体が見栄えが悪くなるので、「汚れ」を改善する目的で、が、多いようです。
「汚れにくい」ということも要求品質の重要な観点です。
汚れの要因
① 帯電性
合成樹脂は、帯電しやすい物質で、塗膜の表面も静電気を帯びてホコリを誘引して付着させます。
洗剤等に使われる界面活性剤を使い静電気を逃がすことにより汚れ防止が出来ます。
② 表面の平滑性と硬さ
塗膜の表面に艶が無い場合は、落着いた感じの仕上がりが得られますが汚れやすい場合があります。
表面に艶を持たせた平滑な表面の場合は、外観上光って見えるので、住宅の外壁塗装としては、嫌われる場合もありますが、ゴミの付着しにくい表面ともいえます。
③ 水に対する馴染み
耐候性の劣った塗料はチョーキング現象を起こしやすく、表面に粉がふいた状態になり、雨によって「セルフクリーニング」になる場合もありました。
しかし、最近では塗料の耐候性が良くなり塗膜が硬くなった結果、雨水の影響を受けた汚れが発生し、庇やサッシ水切り部の下部、などに雨だれの跡が目立つようになります。
最近、塗料メーカー各社から発売されている「低汚染性」塗料は、親水性を待たせるように設計されています。
水の接触角を小さくして親水性を高めることにより、汚れも一緒に洗浄される物理的な現象を利用して作った塗料です。
注意としては、低汚染といっても、「汚れにくい」と言うことではありますが、「汚れない」というわけでは無いということを、理解してもらうことです。