塗装をする時の塗り方「刷毛塗り」について
塗装の塗り方としては、大きく分けて「刷毛塗り」「ローラー塗り」「吹付け塗り」があります。
「刷毛塗り」
塗装と言う仕事が日本にて始まったのが、江戸時代末期と言われてますが、古来からある道具として毛を束ねた「刷毛」というものがあり、毛筆用の筆やふすま・障子などに使う糊刷毛が一般的だったようです。
塗装に関しては、平面的な粘度の高い部分に使われるのが「平刷毛」、もっと高い粘度の部分は「寸筒刷毛」、「丸刷毛」などが使われ、隅などの部分は「筋かい刷毛」というものもあります。
材質的には「馬の尾(天尾)」、「馬のたて髪(振毛)」、「馬の腹毛(胴毛)」「馬のひずめ後ろ毛(足毛)」、や、豚・山羊・羊などの動物の毛、最近ではナイロンや植物繊維の加工品もあります。
使用方法
利点は、塗料のロスが少なく、どのような形状の面にも使えるという点が有ります。
難点は、作業能率が低く、職人さんの腕の差によって仕上がり具合の違いが顕著にでる点です。
使い始めの時は、毛を軽くしごいてゴミや抜け毛を落とし、その次に塗料を少し含ませて塗料をしごくことを2~3回繰り返しなじませる調整をするのが良いでしょう。
塗料は根元までは付けづに、3分の2程度にして、容器の内側でかるくしごいて、ポタポタ垂れ落ちないように注意しながら塗装しましょう。
刷毛を長持ちするように使うには、使用後ヘラで塗料をしごき落として、うすめ液や中性洗剤で洗い落すようにしましょう。