錆止め塗料の1種、2種について
錆止め塗料は1種と2種に分けられます。1種はボイル油を2種はフタル酸樹脂ワニスを展色材としているものに同じ種類の錆止め顔料を用いたものでも、展色材によって1種、2種に分け、それぞれで性質が異なっています。
一般的に、それぞれに共通な性質をあげると、1種はボイル油を展色材としているため、乾燥が遅いが不揮発分が多く厚膜につき、鉄面にたいして親和性が良く、素地の錆び落としが不完全になっている場合は2種より良好な結果が得られます。
また、乾燥がおそく厚膜につくことで、錆止め塗料のまま、ある程度の期間暴露しあっても、上塗りの眉間付着性は低下せず、大系構造鉄骨や、橋梁などに用いられます。
仕上がりの程度はボイル油を使用しているため、一般には目などが目立ち、美装用より保護中心の塗膜となります。
2種はワニスを展色材として、その種類は主にフタル酸樹脂ワニスが用いられ、1種に比較して、乾燥が早く、不揮発分が少ないため膜は薄い傾向があるが、仕上がり性は良好です。
また、鉄面の素地ごしらえをできるだけ清浄にした場合では強固な塗膜を形成し、錆止め効果を発揮します。
しかし、膜が薄いことと乾燥が早い理由で長期的錆止め塗膜のまま放置しておく場合には不適当で、眉間付着性が低下したり、防錆効果が失われ場合があり、使用部位は鋼製建具や各種建築物や各種建築金物、エクステリア類に用いられます。
1種と2種はその性質が異なる事により、いずれにせよ、加工部位の要求性能、工期、などで先ず選択できるものです。